10歳年下の部下を溺愛しすぎて困ってます
会社に着いて朝の仕事の準備をしているうちに、朝礼の時間になった。

そうだ、今日から1人若い子が異動してくるんだった。

うちの会社は小さいながら、支店が1店舗だけあり本日1人異動があるのだ。

だがうちの上司は適当なので当日になって、担当を決めよっかなーみたいなことを言っていた…。

いい加減にしろ、と言いたい気持ちを抑えたのを思いだし、朝礼に参加した。

石井課長が新人を紹介している。

「今日から異動になった伊藤賢斗君だ、指導は南田に頼む。皆よろしく頼むな。」

「本日よりこちらに配属になりました伊藤賢斗です。よろしくお願いいたします。」

ん?

課長、さっき、南田が指導って言った?

南田って私…かな?

うおぉぉ、マジか?!

今でさえ何でも屋で帰宅も遅くて死にそうになってるのに!?

他に誰かいなかった?

ていうかうちの会社に、そんな人いなかったわ……。

と1人で脳内会議している間に、周りの女子社員が騒がしいことに気がついた。

ん、どうした?

「あの人メッチャイケメンじゃない?」
「南田さん、指導係いいなー。」
「変わって欲しーい。」

ええ、変わってあげたいな。

イケメンとかホントどうでもいいし。
のしつけて差し上げますよー!!

と思いながら、新人君を見て一瞬で自分の息が止まったのが分かった。

これはヤバい。
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