伝説に散った龍Ⅱ
「ねえねえ、俺らとどう?」
「…」
「金持ってるぜ?」
「…」
「美人には5倍で誠意伝えるけどなあ」
なあなあ、と根気強く彼女に声をかけ続ける男は3人組。
ナリがナリだった。
男たちは誰の目にもヤンキーに写った。
「…ねえ、あんただよ。あんたに言ってんだよ」
「…」
「え、まじで聞こえねえの?」
「障害者なんじゃねえ?」
「…」
桜に集るハエたちを、
とうの桜は、払い除けようともせずに
ひたすらに無視を続けていた。
哀れな小バエ達の姿を遠巻きに眺める俺は
心の中で小さく拳を握った。