伝説に散った龍Ⅱ
「…お前が望むなら」
ミオはそんな私に、迷うことなくそう言った。
優しい声だった。
明るい朝の日差しが瞼の裏に浮かぶ。
「よく言った。
そうと決まれば出発だ」
「…調子いいやつ」
そうしてゼッツーに跨がれば、その感覚はさっきとはまるで違っていて
棗を背負った時のあの虚しさは何だったんだろうと
そう思わざるを得ないほど。
ミオの隣で操るバイクは、どこか洗練されているように思える。
「やっぱりゼッツーはお前に似合う」
「…全国の私以外のゼッツー乗りに謝んな」