フルール・マリエ


笹木様には取り寄せた、マーメイドラインを3着試着して頂いた。

新婦が選んだドレスは装飾が少ないものの、裾のレースが華やかで、背中が広く開いたタイプの大人っぽい印象を与えるドレスだった。

結婚式に近づく頃には、お腹が目立つようになり、もう少し印象は変わってくるだろうが、新婦もネットではイメージを膨らませているらしく、不安などは無いようだった。

次の時には小物を合わせ、その後に一度サイズ調整をし、その後も直前の確認を要事行うことができるようにスケジュール確認をした。

「短期間の上に、ドレスまでわがまま言ってすみません」

「いいんですよ。私達も新郎新婦が満足できる最高の衣装を見つけて差し上げたいですから」

「最高です。あのドレスを着て結婚式ができるなんて、当日が本当に楽しみです」

状況が変わっていくので、最後の調整まで気は抜けないが、気に入ったドレスを選ぶ事ができて、一安心だ。

嬉しそうに顔を見合わせる新郎新婦に、また幸せな気持ちをお裾分けしてもらったような気がした。



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