それがあの日の夢だった
あの騒動の翌日の昼下がり、町に日常は何事もなかったかのように戻ってきていた。

あの後、女の人を見送った私たちは村長が男の遺体を片付けるのを見守っていた。


部屋から引きずり出された男は数年前にこの町で生け贄になった男だと言うことだった。


さらにその部屋の床下からは何体もの白骨死体が見つかり、もう長い間、何人もの生け贄がこの部屋で犠牲になっていたことが明らかになった。



彼ら生け贄の葬儀は村長が行った。



この町の長としての責任だと本人は言っていた。






これでよくやく解決したんだ。
すべてが終わったんだ。そう思いたかった…。

でも私にはまだやらなければいけない事がある。


私はまだ、お父さんを…あの日村の人達を食い殺したお父さんを見つけられていない…。


あの日私の前から姿を消したお父さんを。


そのためには話を聞かなければならなかった。


あの、男を倒して麻弥ちゃんの死にを防いだあの女の人に。
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