大宮課長は今日もいじわる
ぶつぶつ言いながら、
箱の中のポケモンを
一体ずつ出し始めた。
「あれ?にゃんこ、いない!
りりー、にゃんこどこ?!」
「何よ、にゃんこって。知らないよ」
「赤い猫のやつ!」
旦那は箱を逆さにして、
上下に振っている。
「えー?そんなのいたかなあ?」
「もーう…
あ、俺、ベッドの横に置いたな」
そう言って、
駆け足で2階にあがっていった。
「リリー、あったー、へへ」
と2階から王子様の
嬉しそうな声が聞こえてくる。
あったんかい。
と心の中でつっこんでおく。