大宮課長は今日もいじわる

課長はあきれたように
ふんっ、と鼻を鳴らした。
それから最後のキーを
タン!とたたくと席をたった。

「川崎さん、私の顔、
何か変ですか?」

私は川崎さんの方に顔を向けてそう聞いた。
川崎さんが私を数秒じっと見つめる。

「ううん」
「ですよね…」

ほんっと、大宮課長って、すきあらば、
意地の悪いことばかり言うなあ。
でも、今日の私はいつもと違う。
いつも視界にすら
入って欲しくない大宮課長が
気になってしかたがない。

課長…どこ行ったんだろう?
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