隣席 ー君と一瞬と蟠りー

〝こんな人間は、高校の進路、どうすればいいんだ?〟
ふと、頭にその一文が浮かんだ。こうとうがっこう、か。
できれば大学進学率のいいところを狙いたいところだが…まあそれは置いといて。
気づけば私は上履きに履き替えて廊下にて、棒立ちしていた。
口を間抜けのように開けたまま、棒立ちしていた。
時間が過ぎるにつれ、皆がおかしな目で私をのぞいてきたことで気を戻し、教室に向かった。
教室には制服を着た生徒が沢山いた。小田桐もいた。
何だか知らないが冷や汗とともにニヤつきがとまなかった。
棒立ちしながら間抜けでいるということは____老化が始まったのか?それにしてはまだ早いから違うな。
夏休みの長期間に学校生活のリズムが乱れたのか。
たぶん、それも理由の一つなのかもしれない。
訳の分からない心波の行動に悩まされたストレスのせいかもしれない、と考える。
< 143 / 174 >

この作品をシェア

pagetop