隣席 ー君と一瞬と蟠りー

4

席替えをして小田桐と隣になった、次の日。

いつも通り、クラスに入ったら鞄を机のフックにかけ、椅子に腰をかける。
この日は何か、違和感がある。気の所為だろうか、椅子が高くなったような感じがした。私はあまり気にせず過ごそうとした。
後ろから、クスクス、と笑い声がした。
振り返ると、森や由美ちゃん、その他沢山のクラスメイトが私の椅子の背もたれのところを見ている。指差している人もいた。
一体、なんなんだろう、と思い、立ち上がり、皆の焦点であろう部分を見た。
「こ、これって、まさか…?」思わず声に出た。
< 63 / 174 >

この作品をシェア

pagetop