私の名前 ~After~
「どこ行った!」
男の人たちのそんな声で我に返る。
「ごめん…」
そう言って走りだそうとすると、連夜に腕をつかまれる。
「来て…」
すぐ近くの壁側に立たされて、連夜が前に立ち覆いかぶさるように私を隠してくれた。
そこでふと気が付く。
「紗奈っ‼」
連夜の腕から飛び出そうとすると、また連夜に止められる。
「朔久がいるから大丈夫」
…朔久君がいるなら…。とコクリと頷く。
するとすぐ近くから男の人たちの声が聞こえてくる。