私の名前 ~After~
「また、日を改めてお話させてください」
晴瑠が俺に何を言いたいのか分からないが、俺も話しておきたい。
鈴音のことだ。
きっと昔の俺のことも言ってあるのだろう。
「あぁ、分かった。」
「ありがとうございます。
今日は、鈴音を借りますね。」
それだけ言うと、鈴音の手を引いて歩いていく。
晴瑠が鈴音の手を取ったことに少し…いや、かなりムッとしつつ。
「え?…れ、連夜、またね」
「またな。」
2人が去っていくのを、背中が見えなくなるまで見送っていた。