君に〜トドケ〜私の声
少しの勇気
1年前、私は正くんに恋をした。
笑顔が素敵で、面白くて、優しい正くん恋をした。
これからもずっと幸せな時間が続くと思ってた…

「うっっ」
朝日が私の部屋のカーテンの間から顔をだす。
そして目が覚める。
いつもと変わらないいつも通りの朝。
ピヨピヨと泣く小鳥たちの声、この声がいつもと変わらない日常を物語る。
布団から飛び起き鏡の前に立った
少し目が腫れている…たくさん泣いたせいか?
私は片想いしていた友人と喧嘩をしてしまい、今は他人状態…原因は…そう、私。
私の何気ない一言が彼を傷つけてしまったのだ。
それから何度か謝ったが今だ関係は戻らず…あれから約15日が経過しようとしていた。
ボサボサの髪をとかし、学校の制服に着替えた。
「ゆうーー起きてるの??」
母が1階から私を呼ぶ。
「起きてるよー」
どうやら、母は私がまだ寝ていると思っているらしい。
確かに、私は寝起きが悪い。だが、彼の件があってからは全てが変わった。朝もスっと起きられるようになった、食事はあまり喉を通らない、学校では男女含め普段話さない友達と話すようになった。
今の日常に不便なことなんてあまり無い。
でも、何かが違う。足りない。普段あった大事な物が私の中から消えた…
普通に寂しい気持ちだ。
そして私はフッと時計をみた。
あと5分で家を出なければならない。急がなくては。
そして私は顔を洗って歯を磨いて私は家を出た。
学校に向かう電車の中。私はいつもと同じように音楽を聞く。
そこでいつも考えるのだ。
今日はどうしようかと。
いつも無視されてもいいから挨拶をしようと決めたにも関わらず
「おはよう」
も言えない。
自分で決めたにも関わらずそれが口に出ないことの後悔は半端じゃない…
今日こそは勇気を出して言おう。
無視されてもいい、他人ならまた友達になればいい。そんな簡単な話ではないが諦めたくないのだ。
そして私は電車を降り学校に到着した。
よし!!
今日こそは…今日こそは挨拶をするぞ!
「ファイトーーー私!!」
不安の大きさは半端じゃないがやらずに後悔するよりやって後悔する方が断然マシだ。
そして私は教室に足を入れた。
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