ニセモノ夫婦~契約結婚ですが旦那様から甘く求められています~
 そのあと私たちは、颯馬さんがマンション内のレストランからデリバリーしてくれた夕食をふたりで食べた。

 ベッドに入り、真っ暗の中わずかに見える天井をぼんやりと眺める。あたり前だけれど、枕も、布団からも、知らない香りがした。

 眠れそうにない。

 すぐ左側にある壁をそっとなでる。

 この向こう側には、颯馬さんがいるんだよね。

 居心地が悪いような、不思議な気分になる。私はそれを振り払うように、布団の中へと潜った。
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