恋の証

「いいねそういうの」


彼にそう微笑まれたことは、とても嬉しかった。





年に三回開かれる職場のレクリエーションはそこそこしっかりしている催しで、年間通しての係に選ばれなければ楽しめると、私も同期の友達と入社以来欠かさず参加している。
ゴールデンウィーク初日に予定されていた今回は、キャンプ場でのバーベキュー大会で、当日は晴天の気持ちいい日和も加わり、とても美味しくお肉を堪能することができた。お酒も然りのこと。


酔いが心地よく回ったこともあり、自主的休憩をとることにした。ちょうど腰を下ろせるような大きさの岩も近くにあったので、そこを目的地とする。


座った岩の温度が冷たくて気持ちよく、寝転べそうだしそうしてしまおうかと考えていたところ、女子二人の楽しくない会話が聞こえてきた。鬱陶しさにそちらに目をやると、名前は知らないけれど同じ会社の先輩たちだった。
それもそうか、今日は会場を貸し切りなのだし。なにせ今回はゴールデンウィークということもあり家族同伴可能なので敷地は広いに越したことはない。


「子ども産んで、あの格好はヤバくない?」


「恥ずかしいとかないのかな。わたしだったら無理~」

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