俺様ホストは  溺愛率100%





「はぁー…」


商店街を抜け、少し歩いた場所で出てしまった溜め息。



ドクン、ドクン。


あー…ビックリした。



今になって、心臓がドクンドクンと鳴っていることに気付いた。


「なんなの、あの人…」


10万だよ、10万!

私のバイト代、2ヶ月分!!
それをあんな簡単に、ぽんっと見ず知らずの女子高生に渡すなんて、どんな金銭感覚よ!

あり得ない!!



あと、若い子が皆ブランド物を欲しがると思うな!!
安くていいものは、沢山あるんだから!!





「もうっ…」









…と、思いながらも…




「…10万か…」




さっきまで握っていた封筒の感触を思い出し、ボソッと出てしまった。




「諭吉さんが10人か…はぁ…」




ぼやきながら溜め息をつき、学校へと向かった。














< 22 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop