箱入り娘に、SPを。
それを何と呼ぼうか
火曜日と金曜日は、ジムの日である。
本当は通い始めてすぐに、小太郎さんが追い払った気持ち悪いトレーナーの男性からなにやらちょっかいをかけられた(らしい)ので、退会しようかとも思ったりもした。
けれど、習い事という名の週に二回、梨花に無条件で会える楽しさもあり、やめられないでいた。
「おっ、今日はジムの日?」
職場に着くなり、杉田さんが丸眼鏡を上げながら笑顔で私に声をかけてきた。
「えー!すごい!なんで分かるんですか?」
まだタイムカードも何も押していない私に、彼はニヤリと人差し指をピン!と向ける。
「だって折笠さん、ジムの日はスニーカー履いてる!」
なるほど!と納得した。
いつもはヒールのある靴やサンダルが多いが、ジムの日は帰りに足が疲れてしまうのでスニーカーにしているのだ。
そこを杉田さんは見逃さなかった。
意外とというと失礼かもしれないが、よく見ている。
どちらにせよ、職場に来た時にそれこそ仕事用のスニーカーに履き替えるのだけれど。
なんだか杉田さん、どこぞの漫画やアニメに出てくる探偵くんみたい。と思いながら、私は「着替えてきまーす」と言ってロッカーへ入った。
書店員がお揃いで着るポロシャツに着替え、下は黒のスキニーそのままでスニーカーを履き替える。
あとはエプロンを身につけて、名札とボールペンを胸ポケットに引っかけたら、準備完了だ。
荷物はロッカーへゴソッと入れて、タイムカードを押していざ!
本当は通い始めてすぐに、小太郎さんが追い払った気持ち悪いトレーナーの男性からなにやらちょっかいをかけられた(らしい)ので、退会しようかとも思ったりもした。
けれど、習い事という名の週に二回、梨花に無条件で会える楽しさもあり、やめられないでいた。
「おっ、今日はジムの日?」
職場に着くなり、杉田さんが丸眼鏡を上げながら笑顔で私に声をかけてきた。
「えー!すごい!なんで分かるんですか?」
まだタイムカードも何も押していない私に、彼はニヤリと人差し指をピン!と向ける。
「だって折笠さん、ジムの日はスニーカー履いてる!」
なるほど!と納得した。
いつもはヒールのある靴やサンダルが多いが、ジムの日は帰りに足が疲れてしまうのでスニーカーにしているのだ。
そこを杉田さんは見逃さなかった。
意外とというと失礼かもしれないが、よく見ている。
どちらにせよ、職場に来た時にそれこそ仕事用のスニーカーに履き替えるのだけれど。
なんだか杉田さん、どこぞの漫画やアニメに出てくる探偵くんみたい。と思いながら、私は「着替えてきまーす」と言ってロッカーへ入った。
書店員がお揃いで着るポロシャツに着替え、下は黒のスキニーそのままでスニーカーを履き替える。
あとはエプロンを身につけて、名札とボールペンを胸ポケットに引っかけたら、準備完了だ。
荷物はロッカーへゴソッと入れて、タイムカードを押していざ!