ふたりごと

気がついたらわたしは陽菜ちゃんの家の前にいた。

陽菜ちゃんに聞かなきゃ、でも、なんて聞いたらいいの?

桐谷くんと付き合ってるっていうのは嘘なの?

どうして嘘をついたの?

そんなこと聞けるわけがない。

呼び鈴を押すことが出来ずにその場に立ち尽くしていたら、後ろから肩を叩かれた。

「美雨?どうしたの?」

聞き慣れたその声の持ち主は、陽菜ちゃん。
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