小悪魔彼女×溺愛彼氏
中へ入ると
罪悪感からか、シュンとして
少し小さく見える斗真がいた。


「美桜、ごめん…。」


もう一度聞いた謝罪の言葉は
小さく、今にも消えてしまいそうなものだった。


いいよ、大丈夫。
そう言って笑えばいいだけなのに、
その言葉が…出てこない。


「珠理ちゃんの事…好き?」


待って、私は何を言ってるの…?


「そんなわけ…っ!」


うん、ないの知ってる。
なのに私の口は止まらない。


「不意に抱き着かれたとしても
引き離すことはすぐにできたよね?
なのになんで抵抗しなかったの?
言い訳、しようとしたの…?
そんなの見たら…
信じたくても、信じられなくなる…。」


気付けば私の頬には
一筋の涙が伝っていた。
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