小悪魔彼女×溺愛彼氏
そしてまたある日。


学校の授業で調理実習があった後―――



「斗真君!これ食べて!」
「私のも受け取って!」


斗真が甘いものがダメな事を知らないのか、
斗真に作ったクッキーを渡そうと
たくさんの女の子が斗真を囲んでいた。


私も渡そうと教室に行ったんだけど、
無理そうだから放課後渡そうと
帰ろうとした時、


「美桜。」


自分の席で囲まれていたであろう
斗真が私の後ろで名前を呼んだ。


「え、どうして…。」


「どうしてって、
美桜からクッキーもらうの
楽しみにしてたから。
美桜、甘くないの作ってくれたでしょ?」


私がラッピングして
手に持っているのは
まさに甘くないクッキー。
そんな事までわかっちゃってるんだ。


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