俺の「好き」は、キミ限定。
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「──あ、見つけた」
その日の放課後、いつものように学校を出た私は一人、駅へと向かった。
唯一、髪質だけは姉と良く似ていると褒められる髪は、歩くたびにふわふわと風に揺れる。
改札が見えて鞄から定期入れを取り出して、いつも通り駅の中に入ろうとした。
「今朝、渡せなかったから」
そう。
その声が、私に向けられたものだと気づくまでは、いつも通りの帰り道だったのだ。