俺の「好き」は、キミ限定。
 


「……俺も、全部ミオがはじめてだよ」


──え?

そして、その言葉と同時に、私の唇に何かが触れた。

驚いて目を開くと、目の前にはユウリくんの綺麗な顔があって、コツンと額と額がくっついた。


「い、い、今のって──」

「……もう一回、いい?」

「ん……っ」


答える間もなく、もう一度唇と唇が重なる。

はじめてのキスは驚きと、たっぷりの甘さに溢れていて、溺れそうになって──。


「……っ、あ、ふっ」

「ミオ……っ、息止めすぎ……!」


実際に、溺れた。

緊張で酸欠にまでなった私は、大好きな彼とお互いの顔を見合わせて、「まだまだレッスンが必要だね」と、笑いあう。


「これからも、どうぞよろしく」


繋がれた手は、優しくて温かい。

視線の先にはどこまでも続く青い海が広がっていて、私は眩しさに目を細めた。

 
 
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