ポーカーフェイスは私を守る。

悪夢

帰宅
「はぁ~…」

「ポーカーフェイスをとにかくやめなきゃ!」

「まずは鏡に向かって、練習だっ!」

中略

「はぁ…うまくいかないなぁ…」

「どうして、私は笑えないんだろう…」

「あ、笑うことがないからか。」

「んー…笑うことがないなぁ…」

「そうだ!テレビを見ればお笑い番組でもやってるよね!」

*

「うぅ…この時間帯、やってませんでした…」
どうしよう、笑わない、笑えない、自分嫌だ…
ずーっとずーっと笑えないんだ…
ずっと無表情で、ずっとずっと…
涙が出てきた。でも表情が無表情。
嫌になってくる。

「どうして…まともに泣けないの…?」
鏡の自分に問う。問い続ける。

「ううっ…」
全然泣けてない。
もう一生表情がない人間になってしまうのか?

「あぁ…本当に嫌になってしまうわ。
自分に。すごくすごく。」
自分に呆れて、私はベットに寝転がった。

「はぁ…」

「自分って、本当に嫌いだわ。本当に。」
この日はスマホでサイトに呟きたくなった。

「君って、本当に笑えないんだね。」

「え…?」

「笑わない人は、本当にすごく嫌いだよ。」

「わああぁっ!?」
夢…?
< 16 / 20 >

この作品をシェア

pagetop