ポーカーフェイスは私を守る。

交通事故

朝が来た。
いつも通りご飯を食べ、着替えをして、
家を出た。信号の前で考え事をして…
あ。もう青だ。行こう。
え?赤?嘘、嘘ー!?

「危ねぇ!」

「えっ!?」
助けてくれたのは…
先輩だった。

「大丈夫か?怪我、ない?」

「うん…」
私は今年初めての涙を流した。
相変わらず、無表情だったけど。

怖かった。覚悟をした。でも助けてくれた。
自分も先輩も生きていたことに、感謝をしよう。

「先輩…なぜいたんですか?」

「え!?いや…」

「す、ストーカーではないですよね?」

「そんなわけないだろ!さすがにしないわ!」

「ははは。だよね。」
笑えてないだろうけど、感情が伝わるといいな。

「あぁー!?遅刻だ!」

「一緒に怒られようぜ!」

「あ!でもこれが理由なら、許してくれるかもよ!?」

「おー名案だなぁー!?」

「ふふっ!私にしてはいい案でしょう!?」

「『いつも』な!」

「ちょっと(笑)なに言ってるのよ(笑)」

「もちろん嘘だよ(笑)本気で言うわけないだろ?
(笑)」

「あはは」
笑いたい。笑ってみたい。
作り笑いできるかな?目が死んでないといいんだけどね。
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