工業高校のイケメン達に愛されて【下】
朝なのにも関わらずよく通る陸くんの声は、2人の耳にも入ってきたようだ。
相葉くんは、今のでさっきより少し目が開いて…滝本くんは目をこすってまばたきを繰り返している。
そんな2人にあたしはとりあえず挨拶をする。
「2人とも、おはよう!」
「おはよ…」
「うっす…。」
相葉くんに続いて滝本くんが挨拶を返してくれたけど、まだ声が弱々しい。
いつもより時間早いもんね…。
まったくもう!と陸くんはプリプリ怒りながら、あたしを引き寄せ教室へと歩いていく。
毎度のことながら歩きづらいよ、陸くん…。
教室へ着くとガラッと勢いよく陸くんが扉を開け、坂口くんが冷房をつけた。
クラス内の装飾も完成していて、いつもと違う教室の雰囲気に心が躍る。
豊富な種類のタピオカメニュー。
イートイン席も設けて、休憩所を併設した教室内。