工業高校のイケメン達に愛されて【下】
「…もう着いちゃったぁ。」
「ん。」
駅から5分ほど歩けば緋奈の自宅のマンションに辿り着いてしまう。
ゆっくり歩いても10分くらい。
手を繋いで2人並んで歩ける帰り道はあっという間だ。
名残惜しいとも感じるけど、でもまた明日会えるから。
マンションのエントランスの前で立ち止まり、俺は緋奈と向かい合って緋奈を見下ろした。
「送ってくれてありがとうっ」
「おう」
「気をつけて帰ってね?」
「…ん」
緋奈を見つめながら、そいつの細くて柔らかい髪に触れた。
髪を何回かすくように撫でる。
そのたび、甘い良い香りがふわふわと漂った。
入学式の頃はショートボブだった髪が今は鎖骨のあたりの長さまで伸びている。
ずっとショートボブだったけど、髪を伸ばすことにしたらしい。
…髪伸ばしても、似合うんだろうな。
緋奈は、俺でもわかるくらいにうっとりとした表情で俺を見上げている。