工業高校のイケメン達に愛されて【下】
…?
その表情は、どういう意味なんだろう…?
横沢くんは、変わらぬ表情のままあたしを見下ろしている。
その表情は、いつもの人懐っこい横沢くんの爽やかさは微塵も感じられなかった。
一体、何だろう…?
「おい横沢。早くしろよな。」
しびれを切らした滝本くんが、冷たい声で後ろからそう言い放った。
横沢くんは、後ろへ視線はうつさず、その場で目を伏せてふっと軽くため息をついた。
いつものムードメーカーの横沢くんの様子とは、何か違った。
ため息をついた後、ゆっくりと横沢くんはみんなの元へと歩いていった。
や、やっとこれで係決めが進むね…。
ていうか、どうしてあたしだけジャンケンに参加しなくていいんだろ…。