この瞳だけを見て



すると関谷は低いトーンで一言呟く。



「でも本当に分かってないんだな、富沢って」


「何が?」


「俺さ…富沢がずっと好きだったんだ」


「…え⁉︎」



まさかの告白にも関わらず、案外冷静な茉侑はどんと肝が据わっていた。



「ずっと目で追いかけてたんだ、全然気づかなかったでしょ⁉︎」


「うん、私は気付かなかったけど、祐奈は完全に気付いてたよ」


「うわ、まさかのそっち⁉︎くそ…バレてたんだw」



悔しそうに笑いながらコーヒーを一口飲む関谷を見て、「本当はコーヒー飲めないんじゃないの?」と突っ込んでしまう。



「いいの‼︎そこは言わないの‼︎」



と苦笑いを浮かべ反論してくる関谷が可愛く見えてしまう。



「俺と付き合ってほしい」



うーんと考え込んでしまった茉侑は



「関谷くんはずっと友達だと思ってたから…ちょっと待って、一度考えさせて⁉︎」



「すぐに答え出さなくてもいいから、待つのは慣れてるし」



そこで一度話を持って帰ることになった。





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