好きだから傷付ける

関わりたくはないけど
話したくはないけど
でも、ずっとこうしてる訳にも
いかない。早く家に帰らなきゃ。

美空「...起きて...ます。」

私の返事を聞いた鬼藤くんは
一歩ずつ私の元に近付いてくる。

どうしよう?もしかして私、殴られる?

私の前で止まった足音。
体を起こし、恐る恐る顔を上げると
鬼藤くんは私に向かって
深々と頭を下げた。

雅來「滝川、本当にごめん!」

美空「...え?」

鬼藤くんが頭を下げた事にも
驚いたけど、何よりも私の名前を
知っている事の方が驚いた。
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