溺愛総長様のお気に入り。


「やれば出来んじゃん」



なのに、煌くんはご満悦。


うう~、煌くんの狙いはわかったよ。



「ほら、もう一回」



煌くんはあたしの体を軽く押すと、また起きるように促す。


そして



「……っ////」



同じことの繰り返し。


もう、心臓持たないよ。



──ピピピピ。


そこでストップウォッチが1分の経過を告げ、ようやく終わる。


はぁぁぁぁ。
なんて内容の濃い長い1分だったんだろう……。



「もう終わりか。つまんねぇの」



ほんとに残念そうに言い、今度は煌くんが横になる。


あたしは遠慮がちに、そっと足首を押さえてみるけど。



「ちゃんとしっかり押さえてよ。じゃなきゃ出来ねぇ」



は、はぁ……?



「さっきの俺みたいに」



またがって足の上に座り、なおかつ膝を抱えるように指示され。


嘘でしょ!?


あたしは固まった。
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