ツインテールの魔法

まだテスト週間ではないから、二人の入室は許可された。


「残念ながら、私はなにも知らないんだ。ただ誰かがテストを盗んで、日野先生がノンちゃんに犯人探しを頼んだってことくらいしかわからないの」


小豆は説明しながら自分の席に荷物を置き、日野の席に行く。


「桃城さんたちが来てます」
「犯人がわかったのか」


小豆の後ろに立つ、紘の背中に隠れていた夏音は、紘の制服の裾を掴む。


「昨日の今日ではわかりませんよ。今日は詳しい話を聞きに来たんです」


夏音に代わって紘が言った。
日野は不快そうに顔をしかめる。

紘は裾がさらに引っ張られる感じがした。


「状況もなにも知らない僕たちが、いきなり犯人を見つけることなんてできません。それこそ、超能力者でもなければ」


紘の口から超能力者などという単語が出ると思っていなかった小豆は笑いをこらえる。

すると、夏音が紘の横に立った。


「本当にノンの力を貸したいなら、説明して?」
「……混ざったか」


紘はどう訂正するべきか迷い、そう呟いた。
夏音の言い間違いで、結局我慢できなくなった小豆は、声を殺しながら笑った。


「わかった」


しかし、より一層難しい顔をした日野は、低い声で言った。
日野には怖がらせる気などなかったが、小豆は笑顔を消した。

そして説明を始めた。
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