~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
第四章:帝の竜;Kaiser Dragon
 ――声が、響いた。

“開ケ……”

 重く、低い……。

“開クノダ……我ガ眼(まなこ)ヲ……”

 “声”はより深く、より強く、襲い掛かる……。

(ダメだ……開いちゃ……ダメだ……)

“地獄ノ王タル我ガ眼ヲ……”

 強く、さらに強く……。

(ダメだ……ダメだ……)

“ナゼ拒絶スル……”

 声が、さらに重くのしかかる……。

(開けば……俺が俺でなくなる……)

“許サレヌ……貴様ハ選バレタノダ……”

 声に、喰われる……。

(止めろ……! ダメだ……! 開けるな……!!)

“サア、開ケ……開クノダ……”



“帝ノ竜ト呼バレシ我ガ眼ヲ……! 開クガイイ……!!”

 眼に、激痛が走った――。


< 81 / 100 >

この作品をシェア

pagetop