~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ-
「ぐぁああああああああああ!! き……! きさ! 何をした!!」

 叫ぶ煽烙の左腕が、真紅の炎に燃えていた。

「何もしてはいない。貴様が私の炎に自(おの)ずから触れただけだ」

「く……!! 馬鹿な!!」

 鉄扇はすでにドロドロに溶け、その形をなくしている。

「私の炎はいかな水であれど消すことは出来ない。そのまま焼けてしまえ」

「ぐがぁああ! ……フフフ、フハハハアハハアハハアハアアハ!!」

 苦しむ煽烙が、突然に笑い出した。炎はもう肩まで届いている。逃れる術は、おそらくはない。

「腕の一本程度……か……、私は構いませんよ。决定旁边 决定纵向 决定高度 决定八个顶点 决定六的阵形 我做結界 包围!!」

 口訣を唱えた瞬間、煽烙の焼け爛れる右腕を青い結界が囲った。
 八点包囲陣。結界を作り出す口訣。

「無駄だ。その程度の結界では防ぐことなどは……」

「破坏!!」

 煽烙が叫んだ瞬間、青い結界が爆発した。
 腕は吹き飛び、跡形もなく消え去った。
< 93 / 100 >

この作品をシェア

pagetop