あなたの名前は忘れたけれど。
「会ったら何しようか」

「俺は君と居られるだけで幸せだよ」

「なにそれ〜!まじめに考えてよね〜!」


なんて笑ってた。


1週間前の出来事。


ねぇ、知ってたよ。


君が風俗で働いてた事くらい。


ねぇ、知ってたよ。


君が、『りか』として働いていた事くらい。


ねぇ、知ってたよ。


…君が、生きる理由を見つけれない事くらい。


全部知ってたんだ。

知ってて俺は君を選んだんだよ。


俺は君の生きる理由にはなれなかった。


消しゴムのように、俺の中のお前を1つずつ消しては、お前も少しずつすり減っていた。
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