お前なんか×××!!!
「…どうして、三神がここに?」

そう言ったのは。

「…寺崎こそ。どうやって入ってきたんだよ?」

本当なら、仁が傍にいたかった。

だがしかし、仕事が佳境に差し掛かっていて、ほとんど会社で寝泊まりしていて、やっとこっちに帰ってこられた。

自分の事より、ずっと仕事を休んでる私が気になった。

連絡しても何の反応もなかったから。


部屋に入ったら三神君がいて、仁は三神君を壁に押し付けた。

「寺崎にこんなことされる理由はないと思うけど?」
「…」

「俺は、楓ちゃんの看病をしてただけだし。大分熱も下がったみたいだけど」

そう言って、ベッドで眠る私を見た二人。

私は相変わらず熱にうなされつつ、眠り続けている。

仁は大きなため息をつき、三神君を見た。

「悪い」

そう言って、三神君を離すと、一歩後退した。

三神君は身なりを直すと、仁を見た。

「仕事は確かに大事だけど、楓ちゃんがそんなに大事なら、帰ってきてあげなよ」

「…」

「仕事中も、どっか上の空で、こうやって寝ている間も、うなされて、寺崎こそ。名前呼んでたよ。傍に居るのは俺なのに」

そう言うと、仁の肩を叩き、部屋を出ていった。

仁は私の傍らに来て、手を握りしめた。

「手、熱い…傍にいてやれなくてごめんな」

そう呟いたけど、眠る私には届かない。
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