彼・・・私の天使。


「ん……。私、眠っちゃってた……」

「うん。可愛い顔して眠ってたよ。初めてデートした時の寝顔を思い出した」

「あの時は私、酔ってたのよね」

「昨夜は僕が眠っちゃったから……。今から続きね」

 優しいキスから始まって丁寧に体の全てを愛された。私は、しばらく動けないでいた。それほど天使に愛されて……。
「大丈夫?」
 髪を撫でられた。

「ううん。大丈夫じゃない。私じゃなかったみたい」

「素敵だったよ。すごくキレイで。もうあなたから離れられないよ。誰にも渡せない。僕のもの」
 肩にキスされた。
「次に、いつ会えるのか分からないから、あなたの全てを覚えておくね」

「私も」

 そのまま彼と私は、お互いの温もりから離れられないでいた。



「今、何時かしら?」 

「外がまだ明るいから、お昼かな」

「お腹、空いたんじゃない?」

「そういえば一度聴こうと思ってたんだけど、何が一番好きなの? 食べ物。熱出した時、買い物に行っても何が好きなのか分からなくて」

「イチゴ買って来てくれた時?」

「うん。食欲なくても、これなら食べられるってもの何?」

「そうねぇ。お鮨かな?」

「えっ? お鮨なの? レストランのオーナーが?」

「おかしい? お鮨なら熱があっても二日酔いでも大丈夫よ」

「今から食べに行こうか? 何か僕も食べたくなって来た」

「近くに美味しいお鮨屋さんあるけど二人で行くのはマズイでしょ? そうだ。出前してもらえばいいんじゃない。一人前じゃ申し訳なくてしてもらったことなかったけど」

「一緒に、お鮨屋さん行きたいのに……」

「またいつかね。出前でいい?」

「しょうがないよね。いいよ」

「携帯は? テーブルの上だっけ」
 黒のカットソーのワンピースを着ようとしたら

「そのままでいいのに」

「出前には若い男の子が来るんですけど。いいの?」

「絶対、ダメ!!」

 私は笑ってしまって止まらなかった。
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