【超短編】壁
―03―
進路希望を出し終えた帰り道、二人は公園のブランコに並んで腰をかけた。


久々に座るブランコは少し窮屈に感じられる。


二人は無言のままだった。


何故そうなったのかはよく覚えていない。


そこには、淡い感覚もなければ、照れや、気まずささえなかった。


こうなることが、まるで当然だったみたいに、昔、二人でよく遊んだ公園のブランコをあの時みたいに必死にこぐ訳でもなく、二人は空気を眺めていた。




「…じつは、そうじゃないかなって思ってた…。」




先に口を開いたのは彼女だった。


白い息を吐きながら、小さく小さく言った。


それを聞いた瞬間、僕はこれまでの思いを思わず口にしていた事にやっと気付いた。



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