キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
なるほど、と思った。あたしも似たような感覚だったから。
前からミチルさんが、見た目とは裏腹のしなやかな強さを持ってるのは知ってる。そこがもっと吹っ切れた、みたいな? 表現が難しいけど。

「利律子ちゃんを、妹以上に思ってるからじゃない?」

いきなりの発言に思わず、むせた。

「ッ、ゴホ・・・ッッ。あ、ありませんよぉっ、ミチルさん、お兄ちゃん一筋ですもん!」

「それはそれだと思うけど。でも、大事って気持ちが変化することもあるって思うわ」

「・・・どーでしょ~」

あはは、と曖昧に茶化す。 
あたしとミチルさんは、そういう単純なカンケイにはなれない。と思う。
でもこれが、二人が行き着いたカタチだから。

他には望まない。
今のままで。十分すぎるほどだ。
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