キミに降る雪を、僕はすべて溶かす
淳人さんとの食事は、ミチルさんと居る時ともまた違って、新鮮だった。
『そろそろ出るか』と、彼が腕時計に目を落とした時はちょっと名残惜しさを憶えたくらい。



アパートまで送ってもらってる運転手さん付きの車の中で、淳人さんが真顔を見せ、言ってくれた。

「菅谷は、堅気のお前を俺に関わらせたくないだろうが、何かあったら遠慮なく頼ればいい」

そしてその場でスマホの番号も交換した。

「志室にも、リツのことは頼まれてたからな。俺の会社を知らずに選んだのも、アイツのお節介かも知れないだろう?」

「・・・お兄ちゃんなら、やりそう」

あたしがクスリと笑えば、彼も口角を上げ妖しく口の端を緩める。

「菅谷に独り占めにさせとくのも面白くない。これからは、俺も遠慮なくお前を甘やかすとしよう。・・・覚悟しておけよ」


冗談とも本気ともつかないことを言われて、躱す余裕もない。
言葉に詰まって、熱を持った顔ごと逸らすしかなかった。

三人目の“お兄さん”は、過保護っていうより、溺愛ぽい。
免役ないから、ちょっと・・・困る。

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