ビロードの背中
“私も、彼が好き。

会いたい・・・。

今すぐ――。”




と同時に、住吉にも会いたかった。

どんな言い訳を並べても、結果的にロストヴァージンの相手をさせただけ。

罪悪感で、この席から立ち上がれなかった。

住吉に寄り掛かりたかった――。





“もう、これ以上先延ばしにはできない。”

私の精神が持ちそうになかった。



彼に半年振りにメールする。

<今週の金曜日、会いたい>


返信が来る。


<バイトあり。23:00でもOK?>



金曜日、私は彼と会う――。






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