停留所で一休み
第13話 飲み会
それから一週間ほどして、久々に弥生から電話があった。

『元気?ま~た家で、暇してるんでしょう。』

「うん、まあ……そんなとこ。」

そう答えている今も、ただテレビを観ているだけだ。

『この間はごめんね。変なこと言っちゃって。』

「ううん、別に。もうなんとも思ってないよ。」

『敬太も気にしてたよ。からかい過ぎたかもって。』


ちょっと意外だった。

あいつでも、そんなこと思うんだって。


『ところでさ、出海。いつまでこっちにいるの?』

いつまでなんて決めてない。

「まだ当分はいると思うよ。」

『じゃあさ、今日の夜でも飲みに行かない?』

「飲みに?」

弥生とそんな話をしていると、ふと、大学時代を思い出していた。
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