停留所で一休み
第15話 新しい家族
次の日。

気晴らしに、買い物に出かけた私が家に帰ると、昼間とは打って変わって、家の中が賑やかになっていた。

「ただいま~。」

恐る恐る居間をのぞくと、いるいる。

人がたくさんいる。


「お姉ちゃん、おかえり。」

妹の、一香まで遊びに来ている。

「こんばんわ。お姉さん。」

よく見ると、一香の隣には旦那さんがいる。

「こんばんわ。高山さん。」

8歳も年上の人に、お姉さんと呼ばれても正直困る。

とは言っても、相手だって8歳も年下の女を、”お姉さん”とは呼びたくないだろうが……


「ねえ、何なの?何の集まり?」

一香の側に座り、そっと耳打ちした。

見れば父親の兄弟のおじさん夫婦、おばさん夫婦までいる。
< 152 / 224 >

この作品をシェア

pagetop