停留所で一休み
なんだろう。

前にも、一度こんな場面を見たことがある。

だんだん気分が悪くなっていった。


「奥さんじゃないけど、先に子供作っちゃったんだよな。」

みんなが笑っている。

「和希ちゃん、何ヶ月なの?」

「2ヵ月です。」

その途端、私の頭の中に、佳樹と真帆ちゃんの姿が浮かんだ。


― 真帆ちゃん、お腹の子、何か月なの? ―

― もうすぐで2ヵ月です ―


同じだ。

あの時と同じだ。


「お姉ちゃん?」

一香が、そっと私の腕を引っ張った。

「どうしたの?顔色悪いよ?」

私は言葉も出なかった。


「ハハハッ!俺としては和希となら、結婚してもいいかなって思ってたし……今、子供ができてなくても、そろそろみんなに和希を紹介しようと思ってたからさ。」
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