停留所で一休み
しかも礼儀正しくて仕事もできるから、男性社員のみならず、上司からの受けがよかった。

私も真帆ちゃんだけは、特別に可愛がって世話をしていた。

他の派遣の子達が、半年から一年で離れていくのに対して、真帆ちゃんは、もう2年もこの会社で働いてくれているからね。


「あ~、七宮さんは……ちょっと休憩じゃないですかね…」

明らかに、挙動不審の松下君。

絶対ウソをつけないタイプなのよね。


「私も休憩してこようかな。」

「か、係長も???今は、行かない方が…」

そう言って、自分の口を塞いでいる松下君を見ると、かなり怪しい。

「ちょっと一杯、コーヒーでも飲んで来るだけよ。」

私は軽い足取りで、休憩室へ向かった。
< 20 / 224 >

この作品をシェア

pagetop