恋する24時 2

 何となく奥へ行ってみると



 辛そうに屈んで座り込む



 えっ?




「……伊織さん、大丈夫ですか?」




 あわてて駆け寄ると

 驚いて顔を上げた伊織さんの顔が……




「!?」



「由似? だ、大丈夫だよ? ちょっとくらくらしただけだから……」




 さっきの、少し赤い顔のヤツより

 更に赤い顔のまま

 取り繕うように笑う伊織さんが




「……」




 とても艶っぽくて

 こっちまで顔が熱くなってしまう。



 あのヤロゥ

 伊織さんに何やったんだよ?




「辛かったら、休憩室連れて行きますから言って下さいね」



「ありがとう、もう少ししたら多分落ち着くから……」




 取り敢えず、赤い顔は見なかった事にして

 アタシは

 主任に頼まれたデーターを探し出し

 また伊織さんの所に行く。



 床に散乱した紙類を拾って

 伊織さんに差し出す。




「手伝いますよ? 今日暇なんで」



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