恋する24時 2

◇ 暗闇の中で




「由似ちゃん、眠れない?」




 ドキッ



 頭の上から

 可児先輩の静かな声がした。



 暗闇の中、声だけがして

 先輩の声なのに少し緊張してしまう。




「……」




 て言うか、ヤバい

 眠れてないのバレてるし。




「ごめんさない、考え事しちゃって……」




 夜通し先輩に付き合ってもらっているのに

 眠ってないなんてダメダメだ。




「今日ランチの日だったっけ? 同期の子に何か言われた?」



「いいえ、2人とも協力してくれるって言ってくれました」




 暗闇の中、同じベッドにいて

 こんな風に話すのは初めてだった。



 変な感じ……。




「そっか……、よかったね、オレいない時も、貴梨香ちゃん以外でここに泊まれる女の子がいてくれると安心出来る」



「はい、……あの、先輩」




 気が進まないけど

 報告はしておいた方がいいよね?




「うん?」



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