バツイチ彼に告白したら、予想外に溺愛されて困惑しています。
ひとりでぐじぐじ悩んでもモヤモヤが膨れるだけで、誰かに聞いてもらいたくて私は明日美に電話をかけた。
一通り話すと、明日美は強い口調で言う。

「それがもし本当なら最低な人じゃん!」

「そうなんだけど、…そんな風には見えないよ。」

「それは可憐が盲目になってるからでしょ。」

明日美は最もなことを言う。
確かに、私は紅林さんの良い面しかみていない。
小泉さんに言われたことは“嘘だ”と、信じることはおろか認めたくないのだ。
それはつまり、盲目になってるということを表している。

「じゃあ、明日美はどう思う?」

「わかんないわよ。少なくとも、合コンのときは真面目そうな人だなーって印象だし、可憐の話聞いてる限りでは良い感じだったもの。…でも人は嘘を付く生き物だからね。」

「どうしよう。」

「どうしようって、直接本人に聞くしかないじゃない。」

「そう…だよねぇ。うむむ…。」

「よし、早速明日飲みにでもいきなね。素面で聞けないならお酒の力で聞くしかないじゃん!」

明日美ったら、他人事だと思って。
でもそうなんだよね、結局真相を知りたければ本人に聞くしかないわけで。
だけどそれが緊張するんだよ。
何て切り出したらいいのよ。
どんな顔して聞けばいいのよ。
はぁぁ、悩む~。
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