俺のまさかの溺愛狂想曲

欲しかったの!

光寿郎はやることあるから
と結菜の髪の毛を優しく撫でながら

「ちゃんとする。
 誤解させて悪かった。」

泣きべそかいた結菜の頬に軽くキスして
帰って行った。

「まだ付き合うって言って無いのに。
 気が早すぎ。」
 頬に残る温もりを撫でながら

「お腹好いたなぁ。
キスより、ジャムパンが
よかったなぁ」
'と一言呟いた。


次の日朝早く結菜は、空港にいた。

♪♬♩♬♪♩♪♬♪♩
携帯のサブ画面にうつしだされた名前

   結菜の光寿郎。

いつの間にかおまえと結菜が
かわってる。

結菜が 「もしもーし。なに?」

    「何って、おはよう。」

   「おはよー。じゃあねー。」

「ハ? だけかよ。」

    「忙しいモーン。」ブチッ✓
五月蠅いから着拒。

    「しつこいもん。」

10万は、かなりの出費だったが
雄吾との結婚を考えて2年前から
ためていたから、まあ結婚も無く
なったし少しくらいの贅沢なら
OK ,OK  



長崎空港に付くとバスにのり
出発した。二回目の自由な
ピンポイントきめた長崎は記憶カが
発揮されスイスイと進んだ。



お目当てのケーキ屋さんが
近づいてくると自然と顔が緩む。


頭の中は、栗丸ごと
モンブランロール
アツツッイ、エスプレッソと
アツプルパイ。
ウッヒョーイ。喰うぞ喰うぞ!


「いらっしゃいませ。」


いっも可愛らしいタメ位の
女の子が出迎えてくれた。


「ウハーッ新商品ですかぁ~
おいしそう♡」


ウワッ、きゃーっ
「栗モンブランロールとォ、
産みたて玉子ぷりんと、
宇治抹茶ロールと、
甘さ押さえた
ビターチョコレートケーキ、
締めはアップルパイ。


あっ‥とぉ、エスプレッソ
くださいっ!!ほぼ牛乳で!!

またまた賑やかな女の子がきたぞ
と店の中は活気づいた。

「ウハハーツワッ、きゃーっヽ
ウマーイ」

 顔をぐるぐる、足をばたばた
 ウマーイ。
キャツキャツウマーイ。
を連呼している。

店の中のパティシエ達も

「あの子がひとりで宣伝して
くれてるよ。
 俺たちも旨い菓子作ろう。」

と気合いが入っていたことは
仲良くなった雪菜が後々教えて
くれた。

店は彼女(結菜)の働きも?有りで
かなりの外国人で一杯になった。

「結菜旨いか。」
「うん。ウマーイ。プリンもういっこ
 食べぇ~ようっと…え?」

       「あ!! 」

「●`ω´●あ!!「じゃねーよ。]

「ゲ!!ごうブハッごうじゅろー
ブハッ。」

「お、お前汚なっ。」

慌てて口から飛び出たプリンを
拭き取る。こんな事もあろうかと
除菌ティッシュを
持ち歩いている。

「なんでーなんでいるの?」

「着拒ヤメロ出せ、携帯。」
長い綺麗な指が延びてきた。

凄みのある光寿郎に、ウッカリ
差し出す。
ふんっ、と鼻息荒く叱られて

(何で怒るかわかんないのだが‥)


見たら着拒取り消されてた。

「なんでいるの?ってか何で
きたの?」

「言っただろ、結菜とずっと一緒に
いたいって、聞いてなかったのか?」

で!!「何でここが、わかったの?」

「支店長経由!!」

「やられた~or z 」

「結菜すげーよ!! 
御曹司のオレでさえ
仕事にきたときしか長崎で
朝飯は食った事ねーよ。
わざわざ朝飯食べに長崎?
あり得んでしょ。」

 「ご褒美なの!!」
「何の?」

 「なんのって‥まあ、その
  ‥えーと!!いろいろよ。
  話すとながぁーああくなる。
いーじゃん。」
        

「そうかぁオレはケーキ食いに
来ただけだと思った。
 この間食ってないケーキを食いに
 来たかと‥か?」


結菜は背の高い光寿郎を見上げて
  「一個あげよーか?。」
  

「いらねー!!しかもみんな食いかけ!」
    

 「じゃ黙ってて。プンプン」
       

「でも、結菜の口についたのなら

     ペロン。」
          「ヒッ」
「イヤか?」


    「別に‥いい‥よ…。〃」

「こ、こ、珈琲頼んでくる。
 エスプレッソ?ブラック!!」

「うん、ブラックで。」

クルクルした女の子らしい栗色の
髪を靡かせ結菜は、
小走りで店内に入って行った。

本当に、お人形みたいに
かわいらしい。
喋らなければね。

オープンカフェみたいな
ケーキ屋さんの通りには、雀や鳥
たちがおこぼれを貰いにやってきた。

小さな小さな茶色い雀の頭が
チョロンチョロンして癒される。

小さな嘴でコツンコツン
とつついている。
ぼうっきれのような足で
チヨチヨンチヨチヨンと、
せわしなく動き回る。

 
あ~あ長崎ならではだな~。
珈琲の香りとパンの焼ける匂い
それを遮るような、バニラエッセンス
とシナモンの香り。

港からの船の汽笛
マジ贅沢、長崎最高。


「はーい、熱いよ。」

結菜がブラック珈琲を、光寿郎の前
にコトンとおく。

珈琲の芳ばしい香りが漂う。
結菜は、ピザを差し出し
「どーぞ。」

光寿郎も嬉しそうな顔をほころばせ、
頂きますと手を合せてバクリと
ピザに、かみついた。

「おう、ウメ~エ。」

    
「結菜、皆とキチンと切れたから。」

 「ゲホツゲホツ、みんな?
  何人いたの?」

結菜は、暖かいミルクを喉にひっかけて
ゲホッゲホッ、ンーツ、ンンンウン
スーハスーハ。」
鼻と喉の通りを確かめて、ンンンツ
ンンンツ
肺に入ったら大変、全部出たか確かめる。

「日替わり分‥ぐらい!‥かな?
月、火、水、木、金、土、日
くらい。」
  

(((((´⊙_⊙`;)エッマジカヨ・・・
「毎日?してたの?」

「今更、嘘言っても仕方ないし。」
光寿郎は、ウンウンとうなずいた。

   「まじやだ、マジキモイ
    マジサイテー。」

結菜は、光寿郎が
珈琲を飲む唇をジーーッと見て
思った。


(この唇で、何人とキス・・・。
私も経験無いわけじゃないから
分かるけどディープキス、
身体のキス。
ウ~ウ無理かも知れない。
いやいや無理です。)


光寿郎がピザを摘まんで食べてる。
今度は光寿郎の指を、ジーーッと
見る。

(この指で・・・。)

ヤッパ無理無理無理ーー、

「ん?どした?」

結菜は、考えた。付き合おうとか、
結婚しようとか言われた訳じゃない。

まだ大丈夫じゃない。
断れる。
しっかりと光寿郎に伝えねば、‼

「まだ知り合って間もないし、
付き合うとか、なしだよね、
ね、ね。」

光寿郎は、珈琲を 
≪≪VAAAA-N≫≫
と音をたてて置いた。

「は、??何言ってるの?
付き合うに決まってんだろ‼」

  「だっ‥て、ってか付き合うの?
   私が?光寿郎と?」

 光寿郎は、
「結菜が大事じゃないなら、
 此処まで来ない。
 結菜が許してくれるまで待っ。」

光寿郎の堂々とした宣言を聞いた
結奈は・・・

   「ま‥待っの‥かい?。」

「俺には結菜しかいない。
 おまえがいいんだ。
 だから、もうあきらめたら?」


   「あの‥人は?
    どうなったの?」

「愛莉か?愛莉はちゃんと説明した。
 関係も持ってないし
 仲間と思ってるって言ったょ。」

 「彼女もそうだと言ってくれたし
  大丈夫だよ。
  安心して。」

「う、うん。」

大丈夫?違うと思うけどなあ~

光寿郎になんとなくいいくるまれた
気がするけど、嫌いじゃないし
待っって言ってるけど‥
待たせるの?

考えても仕方無い。


「ああ、そうだ。」

光寿郎は財布ごと結菜に渡した。
「プレゼント。」
結菜の好きなブランドの財布だった。
   ≪≪ウァオーすごーい。≫≫
「気にいった?」

「さすがセレブ。」

「中みて 中 」
せかされながら開けてみる

デデーン¥100.000(◎-◎;)U~WAO

「おまえが出し変えた分。帰す。」

「ええ一つ、財布だって
¥10万以上でしょっ
 貰え無いよ。 悪いよ。」

「俺だって恥かかすんなよ。
 九条光寿郎が女に金出させた
って事は、
 偉い恥なんだぜ。
 それに財布は、泣かせたお詫び。

プレゼントさせてくれ。」
 
  「そんな事無いよ…
   私の虫歯が、原因ダモン。
   貰え無いよ。

  気持ちだけ。ありがとう。」

「じゃあ中身だけでも受け取って。」

 「え!! 駄目だよ。ダーメ。」
        
「返して貰っても困るし・・・
どうにかしろよ。 」

光寿郎は不機嫌感丸出しでイライラ
し始めた。



本当は、助かる10万は結菜にとって
は大金だ。
だけど光寿郎の取り巻きの女と
同じように思われたら、
もっと困る。
お金はまた働けばなんとかなる。

でもあの財布は、買えないだろう。
店頭にも並ばない商品だ。

「じゃあ財布は売ってくたさい。
 ローンになるけど、それでも
いいなら、とっても欲しかったの。」

「分かった。月々千円、俺に必ず
 手渡し‥な。千円以上払ったら、
没収?

    「うん。ありがとう。
     凄く欲しかったのでも
     買えなくて、
     凄く、嬉しい。」

「じやあ!! 結菜の10万は、
返したからな!
 いい加減、恥かかすな。」

  「ありがとう。八万だけど
   10万くれるの?
   助かります。」
チヤッカリ…ウマー。


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