【短】1000年の誓い
1度すれ違うと、なかなか元には戻れない。
先パイとの時間は本当になくなり掛けていて、俺はそれがもどかしくて歯痒くて、どうしようもないのに、修復する手立てが見つからないから、今年最後のHRで担任が喋ってる言葉も理解出来ずに、ただただ緑色の黒板に書かれた黄色いチョークの文字列を眺めていた。
と、そこへクラスメイトの女子から声が掛かる。
「賀上くーん。呼び出しー」
少し間の抜けた声に、教室の出入り口の方をチラリと見やると、そこには先パイが立っていて、俺は最初それが幻か見間違いかと思って数回瞬きをした。
「え、先パイ…?」
「崇矢…ちょっといいか?」
固い表情の先パイを見て。
…もしかして、別れ話、の流れなのかな…。
そう咄嗟に思った。
「…はい…」
俺は、1度だけ瞳を瞑ってから、短くそう答える。