女の子にならせてよ


「あんまりにも破壊力があったもんだから、照れてるんだよ」




ニヤニヤしながら湊を指差し、言ってきた美織の言葉にびっくりする。








照れてる?



湊…が?





他の女の子も湊って呼んでるから慣れてる…よね?……なのに、なんで照れるの?






わからないことだらけで首をかしげる私にクスッと美織が笑った。



「この鈍感ちゃんに好きになってもらうのは大変だろーねぇ」





まだ私に背を向けている湊に声をかける美織。



湊の耳が若干…、いや結構赤いのは照れてるからなんでしょうか。








なん、か…私まで顔が熱くなってきた。




パタパタと手で火照る顔を仰いでいると湊が背を向けたまま言った。





「大変だろーけど、絶対わからせる」




そう言った湊の声色はいつもより、男らしくて真剣だった。

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