先生が私に恋をした
「奏さん、ありがとう。昨日のこと事務局長に言ってくれたんでしょ?」

優しい笑顔
疲れてないのかな

「休みなのに、ゆっくり出来ないのは困ると思って、、」
作業の手を止めて日野先生と向き合う

「院長にもしまた同じことあったら、待機に頼んでと断っていいから。って言われてこれで心置きなく断れるよ」
「本当、ありがとうね」

「いえ」
真っ直ぐ見られるのが気恥ずかしくて目をそらす

一歩 二歩
近づく日野先生

「あの、診察始まります」
私が時計を指差し伝えると、うんと頷き椅子に腰かけた

「奏さん、お礼に今度ご飯でもどう?」

日野先生が病院に来てから1年
こんな風に誘われたのは初めてで
でも、他意はないと思ってOKした

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